プロフィール

プロフィール

初めまして、着付師の豊川敏子です。

私は札幌を中心に、成人式や七五三、婚礼時の出張着付や、着付教室、成人式に向けた振袖のコーディネートやお買い物同行を行なっております。

着付師として、これまでたくさんの行事に関わらせていただき、晴れて北海道神宮近くに、ささやかなではありますが着付サロンをオープン致しました。

出張でのお着付はもちろん、サロンにて着付させていただく環境を整えております。

皆様のご要望に合わせ、着物をより身近に感じていただき、より一層想い出に残る晴れの日をお過ごしいただけるよう努めております。

今回は私事ではございますが、着付師になるきっかけについてもご紹介いたします。

プロフィール横

着付け師になるきっかけとなった生い立ち

母と祖母が「和裁士」という環境で、私は育ちました。
どちらの家にも大きな裁板(たちいた)があり、沢山の小さな端切れ布は遊びの材料です。

今思えば貴重な教材でした。

ウールや木綿、正絹の高級なものまで色とりどり。

炭鉱で栄えた時代の田舎町でしたので、呉服店から預かる品物は上等なものも少なくなかったようです。

family

母も祖母も着物の素材や柄について教えるともなく、語り聞かせてくれました。

私も布に触れたり話を聞くのが好きでしたので

  • 手のこんだ絞り
  • コート用の輪奈 
  • 夏物の紗・羅・絽

なども触れながら覚えました。

祖母は『美しいキモノ』を購読しており、必ず最新の春夏秋冬4冊を手元に置いていました。
遊びに行くとページを開いて正に美しい着物の写真を一緒に眺めながら、好みや季節の色柄について遊ぶように話したのを今でも覚えています。

私が成人する際には、御所車の柄の振袖を仕立ててくれました。

以来、御所車が今も特に好きな柄です。

結婚後は母が袖の柄をうまく移動させて、訪問着に仕立て直してくれました。
八掛(はっかけ)の赤を落ち着いた色に直したら、また袖が通せるかなと、今はしまってあります

日本舞踊の師匠とのご縁

母の友人であり、仕立てものの得意先でもあった日本舞踊の師匠とのご縁で、私は5歳から日本舞踊を習い始めます。

師匠が亡くなるまで40年余り、お稽古通いが続きました。

日本舞踊

自分で着物を着ること、準備すること、立ち居振る舞い

それら全てが当たり前の中で教わり身についていました。

決して裕福ではない、三兄妹を育てるサラリーマン家庭でしたから、稽古着や衣装を仕立てたり直せる母がいてこそ続けられていたと思います。

私は着物に限らずファッションにとても関心のある女の子でした。

師匠の着物の着こなしが気になって、よく観察していたのが印象に残っています。

お稽古の時、私たちお弟子さんは浴衣に半幅帯でしたが、師匠は必ずお太鼓に帯揚げ・帯締め姿でした。
まず、その「色使いの妙」に関心していました。 

なぜこの組み合わせでカッコよく纏まるんだろう?

洋服では想像のつかない組合せでした。

そして師匠の着物の着こなし方も特徴的でした。

まるで芸妓さんがお引きずりの裾を持ち上げている時のように、上前の褄先がつんと持ち上がっていました。

下前もしっかり上げているので、究極の裾窄まりです。

日本舞踊

名取になって広域の稽古場に出向いた時のことです。

同じ流派の師匠でも人によって、着こなしに特徴があり、お弟子さんは師匠の着こなしまでも似ています。
裾に限らず 衿の抜き具合 お太鼓の高さや角度までもです。

日本舞踊のお稽古を通して、師匠からたくさんの学びを得ています。

子育てが着付師を目指すきっかけに

子育てが始まり、幼稚園のお迎えや小学校の参観やPTA行事に、着物で出向くこともありました。

ありがたいことに私の周りのお母さんたちは着物を敬遠することなく、褒めてくれたり

「着せてほしい」

「着方を教えてほしい」

など嬉しい声を掛けてくれました。

ママ友というご縁こそが、その後私が着付師を目指す一番のきっかけです。

  • 海外からの留学生に、家にある着物を着付けてあげて欲しい
  • 娘さんへの成人式の振袖の着付け
  • 卒園式の着物に組合わせる帯の相談
  • 親類の結婚式参列のためのコーディネート

たくさんお声がけいただき、お手伝いさせていただきました。

改めて着付技術の習得のために教室へ

40代中盤、日本舞踊のお稽古に通うこともなくなり、時々着物が着たくなると「着物でランチ会」など開催告知を見つけては嬉々として参加していました。

私はやはり着物が好きで、着付けや着物周りの相談に乗って人が喜んでくれることがとても嬉しくて楽しい。

全ての着せて欲しい、教えて欲しいに応えたい!

着物に関して、私にとって当たり前のことが周りの人のお役に立てる

そんな特技が私にはあるのかも知れないと、改めてプロの着付け技術を学ぶために教室へ通う事にしました。

忙しい美容師さんや着物初心者であれば2〜3年かかる方もいるところを半年余りで修了させて頂きました。

着付師

しかし着付師の道はここからが修行です。

講師(プロの着付師)の先生に同行しアシスタントから 成人式や卒業式など団体のお着付け会場を経験いたしました。

多様な着物、お客様の体型、足りない小物があった時の対処方法など、学ぶことは終わりません。

着付けの経験を積み、知識を得て、着る方の気持ちに寄り添う、絶えず積み重ねです。

現場で沢山の技術者と交流し、美しいと思える技は貪欲に取り入れて、進化したいと思い今に至ります

福梅として活動開始

着付師として、2016年より個人としても活動を始めました。

札幌・円山の自宅サロンはもちろん、ご自宅へ出張しての着付や、着付教室などを開催しております。

着付け教室

着付師は「本日は おめでとうございます」から始まる嬉しいお仕事です。

お着物を準備し、纏う

ご依頼いただいた方の思い出が、着付から彩られてゆきます。

大人もお子様も着物を着ると、自然と背筋が伸び誇らしい表情になります。

周りのご家族も笑顔になります。

大切なその日に立ち会えることに感謝し、これからも皆様のお役に立ちたい所存です。